世の中にあふれる多種多様な育毛剤や内服薬。いろいろ試してみたけど効果が現れずにやめてしまった、薄毛は遺伝だから仕方がないとあきらめてしまった……なんていう声をよく耳にします。
多くの場合、自分の薄毛に対して正しく理解していない、適した治療を行っていないということが背景にあるようです。
加齢やストレス、整髪料などの外的刺激など、いくつもある薄毛の原因の中で、大半を占めるのがAGA(男性型脱毛症)によるものです。20〜69歳の日本人男性の4200万人のうち約3人に1人がAGAに悩んでおり、早い人は20代前半で発症します。
AGAの主な原因はDHT(ジヒドロテストステロン)という物質です。DHTはテストステロン(男性ホルモン)が変換したもので、このDHTが毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体と結合することよって、成長期※1→退行期※2→休止期※3を繰り返すヘアサイクル(毛周期)を乱してしまうのです。
成長期は本来2〜6年ほど続くはずですが、ヘアサイクルが乱れると数ヵ月〜1年ほどで終わってしまい、長さや太さ、硬さなどが十分に成長しきれていないうちに退行期へ移行してしまいます。そのまま休止期を迎えて脱毛することで、十分に育たない細く短い髪が多くなり、全体的に薄毛が目立つようになります。AGAによるヘアサイクルの乱れは少しずつ進行するため、初期には自覚症状が少なく気がついたときにはかなり進行している場合も多々あります。
※1 成長期=毛母細胞が分裂し、毛髪が成長する
※2 退行期=細胞分裂がおさまり、毛髪の成長が止まる
※3 休止期=成長が止まった毛髪が抜け落ちる
男性ホルモンが絶対的な要因であるAGAに対して、加齢による脱毛症は、毛根の細胞死や衰えによって毛が抜けたり、ハリやコシ、ボリューム感がなくなったりするという、いわば年齢を重ねれば誰にでも起こり得る症状といえます。
さまざまな原因の薄毛に対し、成長因子の注入や頭皮の血行促進の外用薬、植毛など多様な治療法がありますが、AGAに限り、薄毛の進行を止めるためDHTの生成を抑制するプロペシア(フィナステリド)という内服薬が欠かせません。
DHTの抑制が長期戦となる薄毛治療では、このような理解を欠いて自己判断で闇雲な対策をするのではなく、医師と二人三脚でいろいろな組み合わせ、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
適切に行えば9割以上という高い割合の人に何かしらの効果が現れるといいます。
遺伝の影響が強く、また進行性の脱毛症であるAGAは、放っておけばおくほど致命傷に。長年放置した末に、衰えた毛根の細胞が死んでしまわないよう、AGAを発症したら初期段階が勝負!
抜け毛が増えてきたと感じたら、早めに治療を受けることをおすすめします。
グロースファクター再生療法
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