髪にまつわるあの噂 実はウソ?それともホント?

髪にまつわる噂の真相とは?

「髪は女の命」というフレーズがあるくらい、女性にとって髪は体の大切な一部です。世の中にはさまざまなヘアケア製品や情報があふれていますが、効果が確かなのか、あるいはウソか本当かわからない情報などもありますよね。効果を信じて実践していた薄毛対策が実は逆効果だったら、こんなに悲しいことはありません。
ここでは、よく耳にする噂について医学的観点からその真相に迫ってみます!

私がお答えします!

聖心美容クリニック統括院長 鎌倉 達郎

患者さまの美の強い味方となるべく、負担を最小限に抑えられる技術や最新のマシーンに目を光らせる日々。
患者さまと意思の疎通をきちんとはかり、ご希望にできるだけ近づけられるよう、カウンセリングを大切にしています。

  

その1. 海藻はホントに髪に効果あるの?

「髪にいい」といわれるミネラルが豊富に含まれている昆布やわかめなどの海藻。しかしミネラルが直接髪や毛根に働きかけるということはありません。また、髪が生成される上で大切な成分なのは確かですが、他にもたんぱく質やビタミンなども必要であり、あくまでも成分のうちのひとつに過ぎないのです。

健康的な髪がつくられるために大切なのは、毛根に十分な栄養分が行き届くこと。毛根には「毛乳頭」と「毛母細胞」と呼ばれる細胞があり、毛乳頭が血管から酸素や栄養分を吸収すると、発毛へとつながる細胞分裂のシグナルを毛母細胞に送ります。つまりミネラル以外の栄養素もバランスよく摂取することが、健康的な毛髪を生成するのです。

また、髪はその80〜90%が「ケラチン」と呼ばれるたんぱく質で構成されており、16種類のミネラルのうち、たんぱく質の合成や新しい細胞の生成に深く関わるのが亜鉛です。積極的に薄毛予防をしたい人には、ケラチンが多く含まれた内服薬「パントガール」や、亜鉛など発毛に必要なミネラルが高配合されたサプリメント「ミネラルエナジー」をおすすめします。

  

その2. ブラッシングは髪にいい? 悪い?

髪の指通りを滑らかにしたりヘアスタイルを整えたりするブラッシングですが、それが髪そのものに何らかのダメージを及ぼすことはありません。ただ脱毛という観点でいうと、力を入れ雑にブラッシングをして髪を引っ張ってしまうことで「牽引性(けんいんせい)脱毛症」を招く危険性があります。髪の途中部分を手で掴んでとかすなど、頭皮に負担をかけないように丁寧でやさしいブラッシングを心がけましょう。

  

その3. カビが髪にはえることがあるってホント?

実は頭皮にもカビが発生することはあります。とはいえ、食品などにはえる青カビのようなものとはちがって肉眼では見えません。
頭皮が炎症する、赤みやフケが出るなどの症状が出て医療機関を受診し、顕微鏡で見たらカビがはえていた……というケースがほとんどです。
洗髪後などに髪を生乾きのまま放置しているとカビが繁殖しやすい環境になりがちですが、基本的には清潔さを保っていれば発生することは滅多にありません

  

その4. 頭皮をマッサージしたりブラシで叩くのは薄毛予防になる?

まず頭皮マッサージに関していえば、答えはイエスです。発毛効果に賛否ありましたが、毛根にとって大切な血行促進につながることから、近年では医学的根拠に基づいたエビデンスが認められています。ただし、こすりすぎなど強い摩擦を与えてしまうと頭皮へ負担をかけてしまうので、注意が必要です。

同じく発毛効果に賛否ある、ブラシでトントンと頭皮を叩くという方法。こちらの効果についてはイエスともノーともいえるでしょう。強く叩いたり頻繁にやり過ぎたりするのは、毛根にダメージを与え、発毛を阻害してしまう恐れがあるので逆効果。やさしく叩くのであれば、適度な刺激が頭皮の血行を促進し、マッサージと同じく発毛効果につながります。ブラシなど先の細いものでは刺激が強すぎるので、指の腹などでやさしくトントンしましょう。

  

その5. シリコン入りシャンプーのシリコンが毛穴に詰まるってホント?

髪をコーティングすることで手触りをよくし、滑らかさを出すシリコンですが、毛穴に詰まって炎症や脱毛を引き起こす、頭皮にダメージを与えるなどの説が流れ、すっかり悪者にされて久しいですね。しかし網目状であるシリコンが毛穴に詰まることは医学的観点からはあり得ないことです
頭皮の炎症やフケ、脱毛に悩む人には、シリコン配合の有無よりもアミノ酸配合シャンプーを意識して選ぶことをおすすめします。植物系の界面活性剤であるアミノ酸は適度な洗浄力かつ低刺激なので、頭皮にやさしいシャンプーといえます。

いかがでしたでしょうか。医学的根拠の信憑性を欠いたさまざまな噂や情報も飛び交っているので、頭皮ケアや薄毛対策は正しい知識を身につけて行ってくださいね。

監修医師

聖心美容クリニック 鎌倉 達郎 統括院長

聖心美容クリニック
鎌倉 達郎 統括院長

プロフィールを見る
資格/所属
  • 日本美容外科学会(JSAS)理事長
  • 公立大学法人横浜市立大学医学部 臨床教授
  • 一般社団法人日本ルックスケア医学会 副理事長
  • 公益社団法人国際化粧療法協会 理事
  • 一般財団法人日本医療アートメイク財団 理事
  • 一般社団法人日本ケアネイル協会 特別顧問
  • エステティックメディカルアカデミー(AMA)顧問
  • 第104回日本美容外科学会(JSAS)会長
  • IMCAS World Scientific Committee 2017,board member
  • IMCAS ASIA 2015,2016 Scientific board member
  • IMCAS ASIA 2010 Faculty
  • AMWC JAPAN Advisory board member
  • 日本美容外科学会(JSAS)専門医
  • 日本美容外科学会(JSAS)正会員
  • 日本美容外科学会(JSAPS)会員
  • 日本形成外科学会会員
  • 日本再生医療学会 再生医療認定医
  • 日本外科学会会員
  • 日本美容外科医師会会員
  • 日本先進医療医師会会員
  • 日本外科学会認定医
  • 日本臨床医学発毛協会認定 発毛診療指導認定医
  • ミラドライ認定医
  • ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
  • ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
  • ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
  • ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
  • ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
  • ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
  • ボトックスビスタ認定医
経歴
1989年
宮崎医科大学医学部卒業 九州大学生体防御医学研究所附属病院 勤務
1990年
九州大学医学部附属病院 勤務
1991年
九州大学医学部附属病院(第2外科)にて診療をしながら、同病院の医療情報部にて、研究に従事
1993年
早良病院(現 福岡ハートネット病院)にて外科診療と研究の両立を継続
1995年
品川美容外科 勤務
2000年
優れた実績を評価され聖心美容外科に招聘 東京院副院長就任
2001年
福岡院院長就任
2003年
聖心美容外科東京院院長就任
2004年
聖心美容外科統括院長就任
2015年
第104回日本美容外科学会会長に就任
2017年
公立大学法人横浜市立大学医学部 臨床教授に就任
2022年
日本美容外科学会(JSAS)理事長に就任
電話予約 カウンセリング
予約・相談
LINE予約