20歳以上の女性のうち約40%が経験しているほど、いまや男性特有の悩みとはいえない薄毛。「これって若ハゲ…?」と悩む女性も少なくありません。
髪の毛は見た目の若々しさや美しさを大きく左右するだけに、ハリやコシ、ボリュームが失われると深刻な悩みとなりますよね。
薄毛に悩む女性が増加している背景として、次のような原因が考えられます。
・社会進出によってストレス環境にさらされる機会が増えた
・加齢による代謝の低下
・紫外線などの頭皮ダメージ
・カラーリングやパーマによる頭皮トラブル
・分娩や閉経による女性ホルモンの変化
・極端なダイエット
女性の薄毛は、M字(前頭部)やO字(頭頂部)に脱毛が始まる男性のAGAとは異なり、髪が全体的に弱ってまばらに脱毛する「びまん性脱毛症」、分娩や閉経、ストレスからホルモンバランスが崩れて発症する「分娩後脱毛症」や「FAGA(女性男性型脱毛症)」が多くを占めます。
女性の薄毛は、男性の薄毛同様、さまざまな対策や治療法があります。
まず、生活習慣から行える対策として次のようなポイントがあります。
・食事の見直し
タンパク質、亜鉛、ビタミンなどは、髪の成長の助けとなる重要な栄養素です。
大豆や乳製品、卵、肉、ナッツ類、柑橘系の果物、牡蠣やレバーなどの食材をバランスよく取り入れると良いでしょう、
・十分な睡眠をとる
健やかな髪を育てるには、寝ている間に分泌される成長ホルモンがカギとなります。規則正しい睡眠習慣を心がけるようにしましょう。
・ヘアケア方法の見直し
髪のブラッシングは、頭皮を健康に保つために大切なケアとなります。
いきなり髪の根元からブラシを入れるのではなく、毛先から優しくほぐすようにケアしていきましょう。1日3回程度の頻度で、ブラシは清潔に保つようにしましょう。
・シャンプーの見直し
シャンプーには、洗浄力が高いものや、泡立ちを重視したもの、頭皮への刺激を抑えたものなど、さまざまな種類があります。
ご自身の髪質や頭皮の状態に合わせたシャンプーを選ぶことが重要です。
また、髪を洗う時は爪をたててゴシゴシと洗うのではなく、頭皮を揉むように指の腹でやさしく洗い、しっかりと洗い流すのがポイントとなります。
健やかな髪を保つために日頃の生活習慣を見直すことはポイントのひとつですが、やはりクリニックで原因をしっかりと見極め、正しい治療を行うことが重要です。
聖心美容クリニックの毛髪再生外来では丁寧なカウンセリングの上、薄毛に悩む女性に向けた適切な療法を行っています。
プレミアムグロースファクター再生療法
※料金、リスク・副作用、施術内容は登録時点での情報となります。最新の情報はクリニックへお問い合わせください。
男性のAGAには、男性ホルモンの影響を抑制するプロペシアが欠かせませんが、女性の薄毛には「パントガール」という内服薬で、ケラチンやパントテン酸など毛髪をつくる成分を補います。
また、女性の薄毛治療としては、133種類の成長因子を注入する「HARG(ハーグ)」が有名ですが、近年では発毛に特に強いインパクトを与える成長因子だけを厳選して効率性を上げたグロースファクター再生療法や、発毛しにくくなった毛根を幹細胞で再生させるケラステム毛髪再生療法の方が高い効果が期待できると注目されています。
もちろん原因への対処も欠かせません。紫外線やカラーリングなどによる毛根のダメージや、加齢による代謝の低下が原因であれば、成長因子や抗糖化剤※などが入ったシャンプー&コンディショナーやヘアエッセンスで頭皮ケアすることが大切です。
毛髪はすでに死んでいる細胞であるにもかかわらず、キューティクルや保湿など毛髪自体にアプローチしている人が少なくありません。それよりも、毛根に働きかけるケアや体の内側からの改善に取り組むことが第一の対策となります。
※体内の余分な糖がたんぱく質と結びついて変性し、老化を急速させる「糖化」を抑制する薬
ホルモンの変化やストレスなど何かしらの原因がある薄毛ではなく、もともとの毛量が少なくて悩んでいるという人もいるでしょう。身長の低さや足の長さなどがDNAで決まっているように、実は毛根の数もDNAで決まっています。思春期に成長がストップするのと同じで、髪の毛も大人になってから増えることはなく、残念ながら有効な手だてもないのが現状です。
とはいえ、希望を捨てる必要はまだありません。現在、脂肪細胞と一緒に採取した毛を培養し、頭皮全体に植毛するという画期的な研究が進んでいるのです。もしそれが実現されれば全体的な毛量を増やすことができ、ヘアスタイルが限られる、頭頂部がぺちゃんこで老けてみえるなんていう悩みから解放される日がやってくるかもしれませんよ。